「コイン精米機で精米した米を、もう一度だけ再精米して良いのか」。
「7分づき米や古米は再精米でどこまで整えられるのか」。
さらに「白米をもう一度精米して無洗米にできるのか」。
本稿は“故障させない使い方と限界”を軸に、掲示の読み方、実行可否、代替策、炊飯での仕上げまでをまとめて解説します。
コイン精米機で精米した米をもう一度再精米(7分づき米や古米)はアリ?
結論から言うと、再精米で「白さを進める」「粉を落とす」ことは原理上可能ですが、設置者の掲示が絶対で、禁止表示の機械では投入不可です。
可能な現場でも、割れ米増加や香りの劣化など副作用があるため、少量・短時間・目的限定が鉄則です。
分づきを“巻き戻す”(例:白米を7分に戻す)は構造上不可能で、目的設定を誤ると満足度が下がります。
掲示の読み方
まずは機械の掲示を確認し、禁止に触れない手段へ即切り替えるのが賢明です。
曖昧な掲示は管理連絡先に確認し、不明なら「使わない」を選ぶのが結果的に自分の米を守ります。
| 掲示 | 意味 | 取る行動 |
|---|---|---|
| 白米持込禁止 | 玄米専用で白米・分づき米の投入不可 | 再精米しない。米屋や家庭用機へ切替 |
| 玄米専用 | 玄米→分づき→白米の一方向のみ | 再投入不可。次回の設定で調整 |
| 再精米可 | 軽微な表面研磨を想定(機種依存) | 少量・短時間・目的限定で実施 |
| 分づき調整 | 5分・7分など段階指定が可能 | 次回は玄米で希望段階に仕上げる |
掲示は“機械の健康診断書”と捉え、無理な運用を避けるほど仕上がりも安定します。
向く目的と向かない目的
再精米は何でも解決する万能手段ではありません。
目的を一つに絞るほど、短時間で副作用を抑えやすくなります。
- ○ 白さの微調整や透明感の付与。
- ○ 古米の「粉っぽさ」の軽減(粉落とし)。
- △ 古米のにおい対策(短時間限定)。
- × 分づきの巻き戻し(構造上不可)。
- × 強い酸化臭の根治(保管見直しが本筋)。
“できること”と“やらないこと”を先に決めるだけで、失敗確率が大きく下がります。
古米の粉落としの現実解
古米の白濁やにおいは表面微粉と酸化が主因です。
再精米可の掲示がある場合に限り、10〜20秒の表面研磨で粉を落とすと印象が軽くなることがあります。
粒が弱った古米は割れやすいので、極少量でテストし、結果が悪ければ即中止します。
短時間テストの要領
故障させない、味を痩せさせないための基本手順です。
“短く小さく様子見”が合言葉です。
- 最初は300g〜1合でテストする。
- 投入前にふるいで大きな粉を落とす。
- 10〜20秒で一度停止し、仕上がりを確認する。
- 連続運転は避け、合間に休ませる。
- 良好でも追い研磨は最小限に留める。
再精米でやり過ぎるより、炊飯で整える発想が安全です。
7分づき米を白米寄りへ“進める”ときのコツ
7分づきは外層が一部残るため、白米寄りへ進める追加研磨は原理上可能です。
ただし過研磨は香りと粒立ちを損なうため、目的を「見た目の透明感」などに限定し、炊飯で最終調整する前提で進めます。
不可掲示の現場では、米屋依頼や白米ブレンドに切り替えるのが最短距離です。
白さ微調整の実践
許可掲示があれば、7分づきを小ロットで短時間だけ研磨します。
同日に何度も追い研磨をせず、結果を記録して次回の判断に活かします。
- 1合テスト→10〜20秒→結果確認で終了。
- 粉が多い日は先にふるってから投入。
- 仕上げは加水・浸漬・蒸らしで整える。
- 不明掲示や混雑時は実施しない。
“少量・短時間・記録”の三点セットで安定します。
ブレンドと炊飯の指標
再精米を使わずに白米寄りの軽さへ寄せるなら、白米ブレンドと炊飯調整が有効です。
比率と加水・浸漬を連動させ、蒸らしで均一化すれば口当たりは大きく変わります。
| 配合 | 加水目安 | 浸漬目安 |
|---|---|---|
| 7分づき単体 | 白米ライン+3〜5% | 夏40分・冬55分 |
| 7分づき:白米=2:1 | 白米ライン+2〜4% | 夏40分・冬55分 |
| 7分づき:白米=1:1 | 白米ライン+1〜3% | 夏35分・冬50分 |
蒸らし10分と底からの大きな返しで粒立ちが揃い、白米寄りの軽さが際立ちます。
白米をもう一度精米して無洗米にできるのか
ここが多くの人の関心事です。
結論は、無洗米は専用の研削やタンブリングで肌ヌカを均一に除去する工程の総称で、一般的なコイン精米機で“無洗米相当”の安定品質を再現するのは難しいです。
さらに白米持込禁止や玄米専用掲示の機械では投入不可のため、ルール段階で選択肢から外れます。
コイン精米機での無洗米化が非推奨な理由
目的と手段が噛み合わず、過研磨による副作用が出やすいためです。
無洗米の肝は「均一除去×食味維持」であり、粉の偏りや割れ米増は逆効果になります。
- 一般機は“白さ仕上げ・粉落とし”向けで均一除去が難しい。
- 長時間の追い研磨は香り低下と割れ増で食味悪化。
- 粉の偏りで白濁がむしろ増える場合がある。
- 白米持込禁止・玄米専用掲示では投入不可。
「無洗米にしたい」は、別ルートへ切り替えた方が速くて確実です。
現実的な代替ルート比較
品質と手間のバランスで「米屋の無洗米仕上げ」「家庭用精米機の無洗米モード」「通常白米の時短すすぎ」の三択が有力です。
家庭事情に合わせて数字で選びます。
| 手段 | 安定性 | 手間 | 食味の維持 |
|---|---|---|---|
| 米屋の無洗米仕上げ | 高い | 外出が必要 | 高い |
| 家庭用機の無洗米モード | 中〜高 | 中 | 中〜高 |
| 通常白米の時短すすぎ | 中 | 低 | 中 |
最短の安定は米屋、自由度とコスパは家庭用機、手早さは時短すすぎが向きます。
“無洗米的”に仕上げる時短すすぎ
無洗米でなくても、すすぎ方で手間と水量を抑えつつ白濁を減らせます。
ポイントは「最初のすすぎは素早く」「撫で洗い中心」「浸漬後の水切り徹底」です。
- 一回目は5秒以内で水を替える。
- 二〜三回は撫で洗いのみで終了。
- 浸漬後はザルでしっかり水切り。
- 早炊きより通常モードで吸水を確保。
工程の最適化で“十分ラク”に近づけます。
故障させない使い方と限界
コイン精米機は共同設備です。
故障や詰まりは自分と次の利用者に跳ね返ります。
守るべき現場ルールと、再精米の限界線を明確にしておきましょう。
起こりやすいトラブル
過研磨や粉の再投入は、味の劣化だけでなく機械トラブルの原因になります。
副作用を理解して、やらない判断も選択肢に入れましょう。
- 割れ米増加→食感劣化・洗米時の白濁増。
- 温度上昇→香り低下・糊化ムラ。
- 粉ぬか偏在→詰まり・清掃頻度増。
- 掲示違反→利用停止・地域トラブル。
“短時間・小ロット・掲示順守”で大半は避けられます。
判断フローを家族で共有
迷ったときに全員が同じ結論へ到達できるよう、簡易フローを作っておくとブレません。
冷蔵保管や購入量の見直しも同時にルール化します。
| 目的 | 掲示 | 推奨アクション |
|---|---|---|
| 白さの微調整 | 再精米可 | 1合×10〜20秒で確認し終了 |
| 古米の粉落とし | 再精米可 | 極少量でテスト。悪ければ即中止 |
| 無洗米化 | 不問 | 米屋・家庭用機・時短すすぎへ切替 |
| 分づき変更 | 不問 | 不可。次回は玄米で指定して挽く |
カード化して米びつや炊飯器近くに貼れば、誰が担当しても品質が揃います。
要点のまとめ
再精米は「白さの微調整」「粉落とし」なら掲示が許す範囲で現実解ですが、分づきの巻き戻しは不可です。
白米→無洗米はコイン精米機では基本非推奨で、米屋や家庭用機、時短すすぎが近道です。
最短ルートは、掲示確認→小ロット短時間→炊飯で整形→記録で固定化の流れです。
ルールを守りつつ、あなたの食卓にとって“ちょうどいい白さと軽さ”を見つけてください。
