毎日使う布団には、寝汗や皮脂やフケなどが蓄積しており、定期的に丸洗いして清潔に保ちたいと考える方は多いでしょう。
しかし、いざ自宅の洗濯機で洗おうとしたとき、うちの洗濯機には何キロの容量があれば安全なのだろうかと不安になることはありませんか。
無理にサイズの合わない布団を洗濯機に押し込んでしまうと、汚れが落ちないばかりか、洗濯機本体の故障や布団の破れといった取り返しのつかないトラブルに繋がる恐れがあります。
本記事では、お手持ちの布団の種類やサイズごとに必要となる洗濯機の容量目安を具体的に解説します。
さらに、洗濯機に入れる前の必須チェック項目から、失敗しない洗い方の手順、そして万が一洗濯機に入らなかった場合の代替案までを網羅してご紹介します。
この記事を読むことで、ご自宅の環境に合わせた最適な布団の洗濯方法がわかり、ふかふかで清潔な布団で快適な睡眠を手に入れることができます。
布団を洗える洗濯機は何キロ?【種類・サイズ別の容量目安表】
自宅の洗濯機で布団を洗う際、最も重要な指標となるのが洗濯機のキロ数で表される洗濯容量です。
ただし、同じキロ数であっても、布団の素材や厚み、サイズによって洗えるかどうかの判断は異なります。
ここでは、大きく3つのカテゴリに分けて、それぞれに必要となる洗濯機の容量目安を具体的な表とともに解説します。
掛け布団(羽毛・ポリエステル)を洗える洗濯機の目安
掛け布団は、中に詰められている素材が羽毛なのかポリエステルなどの化学繊維なのか、そしてサイズによって必要な容量が変わってきます。
羽毛布団は空気を多く含んで膨らむ性質があるため、見た目以上に洗濯槽内のスペースを占有します。
一方でポリエステル綿の掛け布団は水を含むと非常に重くなるため、モーターに負荷がかかりやすいという特徴があります。
一般的な家庭用洗濯機において、掛け布団を安全に洗うための容量目安は以下の表を参考にしてください。
| 布団の種類 | サイズ | 洗濯機の容量目安 |
|---|---|---|
| 掛け布団(羽毛・ポリ) | シングル | 6キロから7キロ以上 |
| 掛け布団(羽毛・ポリ) | セミダブル | 7キロから8キロ以上 |
| 掛け布団(羽毛・ポリ) | ダブル | 8キロから10キロ以上 |
シングルサイズの掛け布団であれば、最低でも6キロ、できれば7キロ以上の容量をもつ洗濯機を使用するのが安全です。
ダブルサイズになると体積も重量も跳ね上がるため、8キロから10キロ以上の大型洗濯機が必要となります。
敷布団を洗える洗濯機の目安
敷布団は掛け布団と比較して中綿が密に詰まっており、生地も分厚く作られているため、洗濯機で洗うハードルが一段と高くなります。
厚みのあるふかふかの敷布団や、中心に固綿と呼ばれる硬い芯材が入っているタイプの敷布団は、そもそも家庭用洗濯機では洗うことができません。
家庭用の洗濯機で洗える敷布団は、厚さが3センチ程度までの薄手のタイプに限られます。
| 布団の種類 | サイズ | 洗濯機の容量目安 |
|---|---|---|
| 薄手の敷布団(厚さ3cm程度) | シングル | 5キロから6キロ以上 |
| 薄手の敷布団(厚さ3cm程度) | セミダブル | 6キロから7キロ以上 |
| 厚手の敷布団や固綿入り | 全サイズ | 15キロ以上(家庭では不可) |
薄手のものであっても、シングルサイズで5キロから6キロの容量が必要です。
もしご自宅の敷布団が厚手である場合は、無理に家庭用洗濯機に押し込まず、後述する別の方法での洗濯を検討してください。
ベビー布団・肌掛け布団を洗える洗濯機の目安
赤ちゃんが使うベビー布団や、夏場や季節の変わり目に重宝する薄手の肌掛け布団などは、比較的コンパクトであるため小型の洗濯機でも対応可能です。
特にベビー布団はミルクの吐き戻しやおねしょなどで頻繁に汚れるため、自宅の洗濯機でこまめに洗えるかどうかが重要になります。
| 布団の種類 | サイズ | 洗濯機の容量目安 |
|---|---|---|
| ベビー布団(掛け・薄手敷き) | ベビー用 | 5キロから6キロ以上 |
| 肌掛け布団 | シングル | 5キロ以上 |
| 合い掛け布団(春秋用) | シングル | 6キロ以上 |
5キロから6キロ程度の容量をもつ一人暮らし用の洗濯機であっても、これらの薄手でコンパクトな布団であれば問題なく洗うことができます。
ただし、ベビー布団であっても固綿がしっかり入っている敷布団の場合は、型崩れを防ぐために手洗いが推奨されることが多いので注意が必要です。
布団を洗濯機に入れる前の「3つの確認事項」
洗濯機の容量が足りていたとしても、いきなり布団を洗濯槽に放り込むのは危険です。
布団そのものが洗濯機での丸洗いを想定して作られていない場合、中の羽毛がちぎれてしまったり、綿が極端に偏って元に戻らなくなったりする失敗が起こり得ます。
大切な布団を台無しにしないために、実際に洗う前に必ず確認すべき3つの事項を解説します。
1. 布団の「洗濯表示」で水洗い可能かチェックする
最も重要で絶対に省いてはいけない工程が、布団のタグに記載されている洗濯表示の確認です。
洗濯表示のマークを見ることで、その布団が家庭でどのような洗い方ができるのかが一目でわかります。
- 洗濯桶に数字や線が入っているマーク:家庭の洗濯機で洗うことができます
- 洗濯桶に手を入れているマーク:洗濯機は使えませんが、手洗いで水洗いすることができます
- 洗濯桶にバツ印がついているマーク:家庭での水洗いは一切できません
水洗い不可のマークがついている布団を洗濯機で洗ってしまうと、生地が大幅に縮んだり中綿がフェルト状に固まったりして使い物にならなくなります。
「ドライクリーニングのみ」といった指定がある場合は、家庭での洗濯は諦めてプロのクリーニング店に依頼するようにしてください。
2. 洗濯機の「取扱説明書(大物洗い・毛布コース)」を確認する
布団の洗濯表示がクリアできたら、次はご自宅の洗濯機本体の取扱説明書を確認します。
洗濯機には全体の容量とは別に、毛布や布団などの大物を洗う際の専用の上限目安が設定されていることがほとんどです。
例えば、全体の洗濯容量が8キロの洗濯機であっても、説明書には「布団を洗う場合はシングルサイズの掛け布団1枚、重さ1.8キロまで」といった具体的な制限が記載されています。
また、布団を洗う際には別売りの洗濯キャップの装着を必須としているメーカーもあるため、安全に稼働させるための条件を必ず一読しておきましょう。
3. 布団用洗濯ネット・中性洗剤・干すスペースを用意する
洗濯表示と洗濯機の説明書を確認し、問題なく洗えることがわかったら、必要な道具と環境を整えます。
用意すべきアイテムは以下の3つです。
- 布団用の特大洗濯ネット(必須アイテムです)
- おしゃれ着用の中性洗剤(液体タイプ)
- 布団を干すための十分なスペースと2本の物干し竿
布団をネットに入れずにそのまま洗濯槽に入れると、回転による摩擦で生地が破れたり、中綿が飛び出して洗濯機を故障させたりする原因になります。
また、洗剤は洗浄力の強い粉末のアルカリ性洗剤ではなく、生地や羽毛へのダメージが少ない液体の中性洗剤を選ぶのがふんわりと仕上げるコツです。
布団は乾くまでに非常に時間がかかるため、数日間は晴天が続く日を選び、風通しの良い干し場所を確保してから洗濯をスタートさせてください。
自宅の洗濯機で布団を洗う4つの手順とコツ
事前の確認と準備が整ったら、いよいよ洗濯機を使って布団を洗っていきます。
布団の洗濯は、普段の衣類を洗うのとは少し異なる手順を踏むことで、汚れ落ちや仕上がりに大きな差が生まれます。
ここでは、布団を傷めず綺麗に洗い上げるための具体的な4つのステップを順番に解説します。
STEP1:布団を縦三つ折りにし、丸めて洗濯ネットに入れる
まずは、布団を洗濯槽に収まりやすい形状に整えてから洗濯ネットに収納します。
無理やりぐちゃぐちゃに詰め込むと、洗剤が行き渡らなくなり、洗濯機の中でもバランスが崩れて脱水エラーの原因になります。
「布団を綺麗にネットに入れる手順」
- 布団を縦長になるように三つ折りにします。
- 端からくるくると空気を押し出すようにロール状に丸めていきます。
- 丸めた状態を崩さないように、寝具用の大型ネットにすっぽりと収めます。
このように丸めることで、洗濯槽の遠心力に沿った形になり、洗濯機がスムーズに回転するようになります。
STEP2:先に洗濯槽へ水をためて「洗濯液」を作っておく
布団を洗濯槽に入れる前に、先に洗濯機を操作して水をためておきましょう。
布団を入れてから上から洗剤をかけてしまうと、分厚い布団の全体に洗剤が均一に浸透せず、洗いムラや洗剤の溶け残りによるシミが発生してしまいます。
洗濯槽の底に少量の水またはぬるま湯をため、そこに規定量の中性洗剤を投入して洗濯機を少しだけ回します。
こうして洗剤が水にしっかりと溶けた「洗濯液」をあらかじめ作っておくことが、プロも実践している重要なコツです。
STEP3:「大物洗い(毛布)コース」で洗濯機を回す
洗濯液ができたら、ネットに入れた布団を洗濯槽に投入し、しっかりと水の中に沈み込ませます。
布団が浮き上がってくる場合は、両手で上から数回しっかりと押し込み、布団の内部の空気を抜いて洗剤液を吸わせてください。
コース選択は、通常の標準コースではなく、必ず「大物洗いコース」や「毛布コース」「布団コース」といった専用のモードを選びます。
これらの専用コースは、たっぷりの水を使ってゆっくりと優しく水流を回すようプログラムされており、布団の生地や中綿への負担を最小限に抑えながら汚れを押し出すことができます。
STEP4:風通しを良くする「M字干し」でしっかり乾燥させる
洗濯機の脱水が終わったら、放置せずにすぐに取り出して乾燥の工程に入ります。
布団の中に湿気が残ったまま長時間経過すると、雑菌が繁殖して生乾きの嫌なニオイが発生したり、カビが生えたりするため、いかに早く乾かすかが勝負です。
早く乾燥させるための最強の干し方が、物干し竿を2本使った「M字干し」というテクニックです。
横から見たときに布団がアルファベットの「M」の形になるように、2本の竿にまたがらせて干すことで、布団の間に風の通り道が生まれ、乾燥スピードが格段に上がります。
途中で何度か裏表をひっくり返したり、中の綿を両手で軽く叩いてほぐしたりすると、偏りが直って新品のようにふっくらと仕上がります。
洗濯機に入らない・容量オーバーの場合の対処法
ご自宅の洗濯機の容量が足りなかったり、布団が分厚すぎてどうしても入らなかったりする場合は、決して無理をしてはいけません。
家庭の洗濯機を使わなくても、布団を清潔に洗い上げる方法は他にも存在します。
ここでは、洗濯機に入らなかった場合に選ぶべき3つの具体的な対処法を解説します。
対処法1:浴槽で踏み洗い(手洗い)する
洗濯表示が「手洗い可」となっている場合や、洗濯機には入らないけれど自宅でお金をかけずに洗いたい場合は、お風呂の浴槽を使った踏み洗いが有効です。
浴槽の半分ほどまでぬるま湯をため、中性洗剤を溶かして洗濯液を作ります。
そこに布団を入れ、足で均等に踏みながら汚れを押し出していくという原始的ですが非常に効果的な方法です。
「浴槽での踏み洗いの注意点」
- 水を含むと布団は想像以上に重くなるため、体力と力仕事が必要になります
- すすぎは水を何度か入れ替えて、泡が出なくなるまでしっかり踏んで行います
- 脱水は浴槽のフチにかけて自然に水が抜けるのを数時間待つ必要があるため、1日がかりの作業になります
労力はかかりますが、一番安上がりで確実な手洗いの方法です。
対処法2:コインランドリーの大型洗濯機・乾燥機を使う
手間をかけずにその日のうちにふかふかに仕上げたい場合は、街のコインランドリーを利用するのが最も手軽で賢い選択肢です。
コインランドリーには15キロから25キロ以上の大型の洗濯乾燥機が設置されており、分厚いダブルの敷布団や羽毛布団でも余裕で丸洗いすることができます。
| 利用する機器 | 料金の目安 | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 洗濯のみ(大型機) | 800円から1,200円程度 | 30分から40分 |
| 乾燥のみ(大型機) | 10分あたり100円 | 60分から80分 |
| 洗濯乾燥コース | 1,500円から2,500円程度 | 60分から90分 |
特にコインランドリーのガス式大型乾燥機は、家庭用とは比較にならないほど高温で強力な風を送り出します。
これにより、ダニの死滅効果が期待できるだけでなく、ぺちゃんこになっていた羽毛布団も驚くほどふっくらとよみがえります。
対処法3:手間ゼロ!布団の宅配クリーニングに依頼する
自分で洗う時間がない方や、絶対に失敗したくない高級な布団をお持ちの方は、布団専門の宅配クリーニングサービスを利用するのが究極の解決策です。
宅配クリーニングであれば、自宅に届いた専用の梱包袋に汚れた布団を詰めて、運送業者に渡すだけで全ての作業が完了します。
重い布団を抱えてコインランドリーまで往復する必要も、干す場所の心配をする必要も一切ありません。
プロの技術と専用の洗剤で、中綿の奥に潜むダニやアレルゲン、長年の蓄積汚れまで徹底的に洗い流してくれます。
さらに、オプションで数ヶ月間そのまま最適な環境で保管してくれるサービスを展開している業者も多いため、季節外れの布団を預けてクローゼットをスッキリさせることも可能です。
布団と洗濯機の容量に関するよくある質問(FAQ)
布団の洗濯に関して、多くの方が疑問に感じるポイントをQ&A形式でまとめました。
疑問を解消して、安心して布団の洗濯に取り掛かりましょう。
ドラム式と縦型洗濯機で洗える布団の量に違いはある?
同じ洗濯容量の表記(例えばどちらも8キロ)であっても、ドラム式洗濯機と縦型洗濯機では、布団のようにかさばるものを洗う際の許容量に違いが出ることがあります。
縦型洗濯機は槽に深さがあるため、水を張って布団を沈み込ませやすく、比較的規定の容量通りの布団を洗いやすい構造をしています。
一方でドラム式洗濯機は、少ない水で叩き洗いをする構造上、布団が槽内で上手く転がらずに偏りエラーを引き起こしやすい傾向があります。
そのため、ドラム式洗濯機の説明書には、縦型よりも厳しいサイズ制限や、別売りの専用キャップの装着が必須と書かれていることが多いので、事前に必ず確認してください。
洗濯機に無理やり布団を押し込んで洗うとどうなる?
「少しはみ出しているけれど、蓋が閉まるから大丈夫だろう」と無理やり布団を洗濯槽に押し込んで洗うのは絶対にやめてください。
無理に押し込むと洗濯槽の中で布団が回転せず、一部だけが強く擦れ続ける状態になり、摩擦熱で生地が破れたり溶けたりする危険性があります。
また、布団が水を吸って偏ったまま脱水工程に入ると、異常な遠心力が発生して洗濯機が激しく揺れ、最悪の場合は洗濯機のモーターが焼き付いて故障してしまいます。
修理代や買い替え費用が高くついてしまうため、余裕を持って洗濯槽に収まらない場合は速やかに諦めるのが鉄則です。
乾燥だけコインランドリーを利用するのはあり?
自宅の洗濯機で洗うことまではできたけれど、干す場所がない場合や天気が悪い場合、コインランドリーの乾燥機だけを利用するのは非常に賢い選択であり、大いに「あり」です。
むしろ、天日干しではなかなか完全に抜けきらない中綿の奥の湿気を飛ばすためには、コインランドリーの大型乾燥機を利用する方が衛生的で理にかなっています。
濡れて重くなった布団を持ち運ぶ手間はかかりますが、数十分乾燥機にかけるだけで、高温殺菌によるダニ対策と、空気を含ませることによる新品のようなふくらみを取り戻すことができます。
